今行くべき! 天神の再開発予定地にある昔ながらの飲食店まとめ

 ビルの建て替え計画が相次いで発表されている福岡市の天神。変わりゆく街で、長く親しまれているお店を訪ねました。

福岡市・天神で親しまれた名店の味を訪ねました

 福岡市が進める都心部の再開発促進事業「天神ビッグバン」を背景に、天神地区ではビルを建て替える動きが広がっています。西日本鉄道は昨年8月、福岡ビル、天神コア、天神ビブレの3棟を1棟のビルに建て替える計画を発表しました。福岡ビルの東側では今年1月に、天神ビジネスセンター(仮称)が2021年の完成に向けて着工。イムズも21年度に営業を終えて建て替えられる予定です。閉館するビルなどで長く営業する飲食店では、店の今後を心配するなじみ客の声も多く聞かれるようになっています。

編集部が福岡市都心部にある名店の味を訪ねました

 

01)キャロット
懐かしさを感じる店内とハンバーグの味

ミラノ風ハンバーグ(ランチ税込み920円~)。ミラノ風のほかに6種類のソースも

 天神コアが開業した1976年から営む洋食店で、看板メニューは当時から変わらないハンバーグ。開業時から務める料理長が丁寧に作り、肉の歯応えをしっかり残しているのが特徴です。

「また すぐたべたくなる」の看板が目印

 当初は英国風の重厚感のある内装で価格も高く、40~50代が中心だったというキャロット。天神コアが若い女性向けのファッションビルに変わっていく中、内装やメニューを親しみやすいものに変えながら、長く愛されてきました。

「壁や木枠に開店当初の名残も」と語るオーナーの斉藤忠孝さん

 来年3月の天神コア閉館後については未定ですが「天神の真ん中の個人店で現在までやってこられたのは、お客さまはじめ料理長や従業員のおかげ」とオーナーの斉藤忠孝さん。今日も開店から閉店まで店に立ち、和やかな雰囲気をつくっています。

キャロット
住所:天神1-11-11 天神コア7階
電話:092-714-0954
営業:11:00~22:30
休:天神コアに準じる

 

02)峰松本家 天神福ビル店
「どんめん」の原点は、西中洲のかまぼこ店

直径32㎝の器に入ったどんめん(950円)。もっちりとした麺がおいしさの秘訣

 来店客の7割が注文する「どんめん」。約400gの野菜やかまぼこを、うどんと一緒に煮込んだ料理で、小石原焼の大きな器に盛られています。

 峰松本家は、1910年に中央区西中洲で創業したかまぼこ店が原点。かまぼこはもちろん、うどんの麺も自家製です。ヘルシーなのにボリューム満点のどんめんは、老若男女に人気です。

「ここでいろいろな出会いがありました」

 店は3月末で閉店し、福岡空港近くの本店だけになりますが、6代目の峯松孝光社長は「いずれまた天神に店を出したい」と言います。天神での再開を見据えながら、かまぼこなどの物販に力を入れていくそうです。

「ここでいろいろな出会いがありました」と峯松喜子取締役副社長

「ここでいろいろな出会いがありました」と峯松喜子取締役副社長

峰松本家 天神福ビル店
住所:天神1-11-17 福岡ビル地下1階
電話:092-714-0030
営業:11:00~21:00
休:火曜

 

03)新生飯店
良心価格、キャベツぎっしりのちゃんぽん

なぜこんなにキャベツがおいしいの? ちゃんぽん(580円)

 ジュンク堂書店北側の路地に立つ小さなビルで営む“街の中華屋さん”。細切りのキャベツがぎっしりと入ったボリューム満点の「ちゃんぽん」や「皿うどん」が名物で、どちらも1人前580円の良心価格。

 「もうけんでいいと」と笑う店主の足立楽友さん、妻・英子さんは、天神で働く人たちの強い味方です。夜は店主が替わり、もつ鍋「楽天地」になるという、珍しい“シェア営業”でも知られています。

やれる限り

「やれる限り頑張るからね!」と足立さんご夫婦

 1958年に楽友さんのお父さんが創業してから60年が過ぎました。「ビルのオーナーからまだ何も(再開発に関する)話はないんですよ。やれる限り頑張るだけ」。

 その先は「何も考えてないよ、もう年だしなあ」。いつまでも続けてほしい! と願うばかりの、天神のソウルフードです。

新生飯店
住所:天神1-10-14
電話:092-741-4966
営業:11:00~17:00(土曜~16:00)
休:日曜

 

04)グルメ風月 天神コア店
元喫茶店で味わう「ビーフバター焼き」

ソースをかける瞬間が最高!ビーフバター焼きM(スープ、ライスかパン付き、1,080円)

 熱々の牛肉を鉄板皿に載せ、しょうゆベースのソースをジュワーっとかけていただく「ビーフバター焼き」でおなじみのグルメ風月。

 現在は福岡空港などにも出店していますが、天神コア店の高田哲郎チーフは「一番趣があるのはこの店」と言います。天神コアの開業時に喫茶店「風月」としてオープンし、内装はほとんど当時のまま。カウンターで料理の様子を眺めるのもオススメです。

カウンター

調理の様子が分かるカウンター席も

 風月は昨年9月、西鉄福岡(天神)駅の商業エリアに13年ぶりに出店。天神コア閉館後も天神でビーフバター焼きを食べられそうですが、レトロな雰囲気も味わいたいならコアの風月へ足を運ぶべし!

喫茶店の感じが残る店内

グルメ風月 天神コア店
住所:天神1-11-11 天神コア地下1階
電話:092-721-6666
営業:11:00~20:00
休:天神コアに準じる

 

05)戸隠そば
「天ざる」「きしめん」ファンはどうする?

からりと揚がったエビ、関東風つゆの天ざる(1,100円)

からりと揚がったエビ、関東風つゆの天ざる(1,100円)

 入り口に座る店員さんに注文して前払いし、食券をもらうシステムは昔ながら。福岡ビルの地下で1962年に開業し「4代にわたり通ってくださるお客さまもいます」と店主の安達文子さんは話します。

食券を手渡してくれます

食券を手渡してくれます

 関東風のつゆでいただく揚げたてエビの「天ざる」(そば)、福岡では珍しい「きしめん」は、当初から不動の人気メニューです。

おなじみの光景は3月29日まで

 営業は3月29日(金)まで。「ずいぶん移転先を探しましたが、今のところ見つからず。天神のビルの多くは2、3年内に建て替えで」と残念そう。

店舗

常連客は次の店舗の知らせを熱望しています

 「次が決まったら教えて」と連絡先を告げていく常連客もいるので「応えられるといいのですが」。再開の知らせが届くのを待っています!

戸隠そば
住所:天神1-11-17 福岡ビル地下1階
電話:092-721-8374
営業:11:00~19:30
無休

 

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喫茶店「コービン」のケーキ教室

美味でした! 再開発でなくなった喫茶店「コービン」のケーキ

美味でした! 再開発でなくなった喫茶店「コービン」のケーキ

 福ビルの東側、現在新ビル建設が進んでいる場所に、手作りケーキが評判のくつろげる喫茶店「コービン」がありました。2015年12月の閉店時は、惜しむファンがお別れの会を開いたほどでした。

 「心が癒やされるような、あのケーキの味をもう一度」という人に朗報です。コービンのママ、黒田朋子さんのケーキ教室が福岡市中央区大名で開かれています。

「ケーキのお持ち帰りOK!」と黒田朋子さん


「コービン」ママのケーキ教室

開催:★毎月3回実施。第2火曜(昼)、第3水曜(昼/夜)
参加費:3,500円
定員:各6人
電話:092-722-2227

※情報は2019.2.22時点のものです

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